この前の台風のとき、水溜まりを走行!
でも、車内に水が入ったわけでもないし、何のトラブルも無かった、
そのままにしていたら・・・
ここに来て、室内の匂いが気になり、
もしかして、
「水たまりを走行したことが原因ではないか」
ということで修理の依頼が・・・・。

この前の台風とは、9月21日、各地で大きな被害をもたらした台風15号のことです。

入庫いただいたのは、マーチ(DBA-AK12)。

車内の匂いは、とても窓を閉めて走行できるような状態ではありません。
「うっ」 と鼻にくるというより、体にくるレベルです。
これはヒドイ!

ただ、車内はとても綺麗で、水が入ったとはとても思えません。
ですが、これは、間違いなく水害被害にあった車の匂いです。

これまでの経験から、どこから匂いが発しているのか解りますが、
思った以上に、修理費用がかかります。
幸い車両保険に加入されているということで、保険会社と打合せすることに。

問題は、水害被害にあってからだいぶ経過していること。
水害被害にあった痕跡がない(もしくは消えている)ので、どう関連付けるかが課題ですが・・・
でも、これまでの経験から確信があります。
保険会社には、丁寧に説明することで解ってもらえると思います。


さぁ、それでは、どこに原因があったのか見てみましょう!

下の写真は、マーチのシートを全て外したところです。





この下についているフロアーマットが原因でしょうか?
いやいや違います。


もっとばらした写真はこちらです。





エッ、ここまでばらすの?
そう思われた方も見えるでしょう。

そうなんです。原因は、ハンドルやクーラーが付いている、その奥にあります。

そこは、このフロントパネルです。





もう少し拡大してみましょう。





パネルに水滴が付いているの解りますか?
これが異臭の原因です。


このパネルには、下の写真のように保温材がひかれています。





この保温材の裏は、このようになっています。

   





このマーチは、深い水たまりに勢いよく入ったものの、すぐ抜けたため、エンジントラブルも車内への浸水もまぬがれました。
ただ、水は、エアコンの空気を取り込む口から入り、このダッシュロアーインシュレーターに溜まっていたようです。そして時間がたち、その水が腐ったことで異臭を発していました。


匂いの原因は、このインシュレーターです。

早い段階で気づけば、インシュレーターを交換して完了ですが、






時間が経っていますので、匂いがシートやカーペット、ルーフ、エバポレーターやヒーターコアなどにも付いています。全て外して、丸洗いクリーニングして完成となりますので、もうしばらくかかりそうです。


冠水や水害被害は、このように時間が経ってから気づくことがあります。
時間がたつと冠水との因果関係を保険会社が認めてくれないこともあります。
それに、お客様も修理屋さんも、水害が原因だと気がつかないこともあります。
せっかく車両保険に加入していたのに、保険が使えない、もしくは使わない、なんてことにならないよう、

「大丈夫だろう!」

と、思っても、深い水たまりにはまったら、お近くの車屋さんでとりあえず見てもらいましょう。



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