エアコンやヒーターから出る嫌な匂いの除去について、前回もブログで紹介したことがありますが、
今回は、これまでとはちょっと違う種類の匂いが発生し、その除去のためにMINIが入庫しました。
後々、紹介しますが、その匂いの原因もこれまでとは違います。

これまでと明らかに違うのは、「匂いの種類」です。

どんな匂いかというと、

エアコンのかけ始めだけ、ふわぁ~と
湿気くさい(カビくさい)臭いを発します。
(汗臭い!足裏くさい!そんな匂いとは違います)
梅雨時は、匂いがきつくなるようです。
また、朝、エアコンをかけた一発目は、特に匂います。

これまでエアコンから出る嫌なにおいを色々嗅いできましたが、どれとも当てはまりません。

その車はこちらです。



ミニクーパーS(ABA-RH16)

これまでとの違いは、「匂いの種類」だけではありません。

これまで匂いがする車の特徴として
ある程度、「走行した車」だったり、
「年式が経った車」だったり、
喫煙車だったりしました。

・・・が、

このMINIクーパーSは、ワンオーナー車で、距離も1万KM未満。
オーナーはタバコを吸いません。
さらに、室内は綺麗です。

何ともふに落ちません。

まずは、匂いの再現です。
入庫した時は、匂いが確認できませんでしたので、1日おいて、朝、確認することにしました。

数人でエアコン吹出し口に鼻を近づけ、確認します。

あっぁ、この匂いだ!
少しすると、消えてしまいました。

なるほど、この匂い、やはり気になるぁ!
これまでに嗅いだ事がない臭いに、戸惑いながらも、
必ず、エアコンユニットの何処かに原因があるはずだ!!

これまでの経験を信じ、分解に入ります。













取り外し完了。


いよいよ原因を探るため、エアコンユニットを分解します。



中からは、エバポレーターとヒーターコアが出てきました。
それがこちら↓



そして、このとき、原因が判明しました。

エアコンのエバポレーターユニットには、水抜きの穴が付いています。
この穴は、エバポレーターについた湿気・水滴を外に逃がすものです。
(エアコンをかけると、車の下から水が垂れてくるところです)

この水抜きのケース形状に問題があり、一部、水が抜けきらず淀んでしまい、
その腐った水が匂いを発していました。

ああぁぁあ、だから、エアコンをかけた時だけ、湿気くさい臭いがしたんだ!
納得です。

このまま掃除してつけても、また同じことになります。
エアコンユニットケースを修正し、コーティング剤を塗り、水はけを良くします。



水を流してみて、水はけを確認します。



良さそうです。

後は、エアコンの風が流れるダクトなど、業務用洗剤に浸し綺麗に洗浄します。

最後に、光触媒を塗布し、菌の発生を抑えます。

さぁ、これからMINIクーパーに組付けます。


PS、
このタイプのミニは、匂いが固着しやすいエバポレーターやヒーターコアだけでなく、
それを入れるユニットケースの形状に問題があることが解りました。
・・・ということは、オーナーが気がつかないだけで、他のミニも同じような匂いが発している可能性があります。
そこで、ググッてみると、出てくるわ、出てるわ、
同じような匂いに困っている方が多いようです。


エアコンから出る嫌な匂い除去についてはこちらから!!