へぇ~、bB(NCP31)のクラッチ交換?
bBの、ミッション車って珍しいね。



(これが、エンジンから取り外したミッションです。)

珍しいどころか、bBにはミッション車はありません。

実は、このbB、オートマをヴィッツの5速ミッションに載せ替えてあります。

今回の依頼は、強化クラッチが滑ったので、
ついでに、ノーマルクラッチに戻し、乗りやすくしたいとのご注文をいただきました。


こちらが取り外したメタルクラッチです。




クラッチカバーの歪、解りますか?
ディスクとの接地面がひどく消耗しています。

これらの、クラッチディスクと、クラッチカバー、クラッチベアリングの3点は、



ノーマルの新品に変更します。
そして、エンジン側についているフライホイールは研磨することにしました。



ここからは、フライホイール研磨の様子です。
下の写真が旋盤にセットされたフライホイールです。



フライホイールの表面は所々焼けていて、ひずみが出ています。
このままだと、ディスクの摩擦力が低下し、クラッチの滑りやジャダが起こりやすくなります。
そこで、この機械を使って、フライホイールとディスクとの接地面を研磨し平らにします。

研磨する上で気を付ける点は、
フライホイールには、ディスクとカバーの接地面に、高さが違うものがあります。
(平らなものもあります)

今回のこのフライホイールにも、
中央のキラキラした面(ディスクが当たる個所)と、
その回り、クラッチカバーが取り付く面(丸い穴がたくさんあいている個所)に0.4mmの段差があります。

ですので、まずは、センターのディスクが当たる面を研磨してから、
外のカバーが付く面を研磨します。

それでは、研磨の様子をご覧ください。





徐々に歪がなくなっていく様子、解りますよね。

内側の面が終わると、
研磨した厚みを計測し、
今度は、その分だけ、外側を削ります。




両方の面の研磨が終わり、
その、段差をマイクロメーターで計測。



ピッタシ、04mmの段差できました。


(このフライホイールは軽量フライホイールです)

今回、研磨した厚みは、0.2mmです。

この研磨して平らになったフライホイールをエンジンに組付けると、

こんな感じになります。



この上から、先ほど、紹介した、クラッチディスク、クラッチカバーを取り付け、
エンジンにミッションを合体させたら完成です。

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