平成25年9月3日4日名古屋豪雨による冠水車修理|パート2(ボルボ・GH-SB5244W) [車内クリーニング・冠水車]
ここ数年、大雨による冠水車の被害が全国で起きています。
パート1に引き続き、
平成25年9月3日4日に起きた名古屋豪雨による水害車の修理・診断を一部ご紹介させていただきます。
水害被害に起きたときの参考にしていただけましたら幸いです。
車は、ボルボV70(GH-SB5244W・「車両保険110万加入」)です。
冠水している道路を走行中、渋滞で停止したところ、
エンジンがエンスト、そのままエンジンがかからなくなったということ。
車は、とりあえず保険会社の無料レッカーを使いご自宅に。
水位は、お客様いわく、シートの下面あたりまでということです。
お客様の要望は、できれば全損(車両保険110万)にしたいということですが、
お車の状態を見て、保険会社とも打ち合わせしながら判断させていただくことになりました。
早速、もう一度 保険会社の無料レッカーサービスを使い、ご自宅から弊社まで運んでいただくことに。
(保険会社や保険の内容によっては、1事故に対し1回しかレッカーサービスが使えないこともあります)
痕跡を確認すると、お客様のいわれる通り
水位は、シート(座面)の一番下あたりです。
シートに座っても濡れた感じはありません。
ちなみに、メーターは正常に作動しますが、エンジンはかかりません。
電動シートは、モーターがショートしたせいでしょうか?全く動きません。
この状態を見ただけでも、全損(全損とは修理費が補償金を上回ってしまうこと。)になることは判断できます。
その上で、確認のため、エンジンのオイルゲージを見てみると・・・
ちょっと解りにくいかもしれませんが、
エンジンに水が入っています。
お客様の言葉に「渋滞で停車したときにエンストし、エンジンがかからなくなった!」
このことと、エンジンオイルに水が混ざっていることから、ウォーターハンマーという症状が起きたことが推測できます。
今回、車内の水位は、それほど高くありませんが、
車外は、他の車が移動することで、波が起きています。
車外の水位は車内に比べ30㎝~40㎝は高くなっていたでしょう。
ちょうど、高い波が来たとき、渋滞で停車してしまった。
そして、エアーフィルターから、空気を吸うべきところ、水を吸ってしまい、
エンジンの燃焼室に吸い込まれた水の力でピストンやコンロッドが曲がったり割れたりしたものと考えられます。
お客様も全損を希望されていましたので、
保険会社と打ち合わせさせていただき、素早く全損処理させていただきました。
ちなみに保険会社によって異なりますが、全損になった場合、
「全損時諸費用補償特約」とか「買替時諸費用担保特約」などがあり、
補償額に追加して補償額の10%とか10万円とか出ることがあります。(金額は保険会社や保険内容によってまちまち)
今回は、110万の補償額でしたので、買い替え費用も追加され、120万円がお客様に支払われました。
水位は、車内と車外では違うことがあります。
特に、走行中に水害にあいエンジンがかからなくなった場合、
ウォーターハンマーという症状を起こしていることがあります。
まずは、オイルゲージで確認すると良いでしょう。
水害被害にあったらお気軽にお問い合わせください。
(相談だけでも受け付けます)
052-902-3167
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